大学生がリーダーシップ力をつけるために実践すべきこと
理想的なリーダーとは?
理想的なリーダーとはなんでしょうか?
リーダーの仕事とは"チームをまとめること"といえると思いますが、
これではあまりにふわっとしているのでもう少し具体的に、
"チーム内で目的を共有し、その達成の為に一丸となって進んでいく状況を作ること"としましょう。
そして今回その達成の為の具体的なステップをご紹介します。
目的の共有
リーダーシップに関しては既に多数の書籍が出版されていますが、その中に"ビジョンの共有"に触れていないものは存在しません。
リーダーシップの根幹をなすこの部分を大学生が学生団体・サークル・ゼミといった場面で発揮するための方法をご紹介します。
よく"情熱を持って語ることが重要だ"と書かれていることがあります。
確かにスティーブジョブズのような一流の経営者やオバマ大統領のスピーチを見ると、非常に明快な言葉で革新的なアイディアが語られ、感動すら覚えます。
ですが、リーダーシップの取り方に迷っている人たちがいきなり"情熱をもって語ることが重要だ"と言われそれをいきなり実践できるか、私は甚だ疑問です。
これをより具体的に落とし込むと
- 現状の問題点を挙げる。
- どうなりたいかを明確化する。
- そしてそれがいかに素晴らしいかを伝える。
の3ステップとなります。
このどれか一つでも欠けてしまうと、自分の考えや思いが上手く伝わらず、チームがまとまらなくなってしまいます。
現状の問題点を挙げる。
我々人間が何かに対し情熱的に取り組む際には主に二種類のモチベーションがあります。
そのうちの一つは現状への危機感、このままではまずいという焦燥感です。
これは非常に強いモチベーションになりえます。
よくあるのは、特に根拠はないがなんとかなるだろうと自分を過信し、これといった努力もせずいつの間にか大学時代が終わってしまったというケースです。
その対策の一つとしては、
同年代で優秀な人と比べいかに自分が小さく無能であるかを自覚し、焦燥感を持つ。
という方法があります。
チームに関しても同じで、現状の問題を整理し、列挙することでメンバー内で等しい危機感を持つことが重要です。
どうなりたいかを明確化する
もう一つのモチベーションの要因は、目的達成後の輝かしい未来への憧れ、希望です。
そしてこれを共有することこそリーダーの最も大変な仕事なのです。
必ずしもリーダーは有能である必要はありませんし、またビジョンをリーダーが単独で定めなければいけないとういうことはありません。
むしろ大学生においては、コミュニケーションを密にとる為にもメンバーに相談しながら決めるほうが理想的といえるでしょう。
しかし最終的な決定を下すのはリーダーです。
様々な意見を勘案しながら、この先どこに向かっていくのかを定めなければいけません。
そして重要なのは、ビジョンを出来る限り具体的に設定することです。
ただ漠然とした、現実と距離のある目標には共感ができず、流されてしまうからです。
次に重要なのは、決定に対し強い確信を持つことです。
なんとなくこうしたいんだでは他人には響きません。
これはある意味で"情熱的に伝える"ということに等しいですが、そのもっとも簡単な方法は、"時間をかける"ことです。
一旦結論がでたら、今度はその反論を考え、比較し、また結論を出しというサイクルを何度も繰り返したり、相談をしたり、とにかく時間をかけることです。
時間をかけることで自分自身「これだけ考えたのだから大丈夫だ」と強い確信を持てるようになります。
また他の手段としては尊敬する人に相談し、お墨付きをもらうという方法もあります。
あの人も後押ししてくれているのだから大丈夫だと確信できるでしょう。
そしてそれがいかに素晴らしいかを伝える。
例えばあなたがゼミの代表だったとして、目標を"論文コンテストで優勝すること"と定めたとします。
"みんなで論文コンテストで優勝できるように頑張ろう"
では明確ではありますが非常に無機質な為共感を得にくいです。
これを例えば
"去年先輩たちは惜しくも入賞止まりだったから、今年こそ優勝して○○ゼミの優秀さを証明しよう。
もしそれができたら、俺達○○期生は歴代の中でも目立って優秀な代として、胸をはれるしお互いに切磋琢磨することができる。
それに優勝すればその評判を聞きつけて来年以降より優秀な学生が入ゼミを希望してくれるかもしれない。
そうすればゼミの質があがり来年はもっと魅力的なゼミになる。
想像してみて欲しい、○○ゼミが学内で一番優秀なゼミとして認知され、意欲ある学生が集う場となり非常に活気のあるゼミとなったところを。
しかもその努力や評判は就職活動においても大きなアピールになるに違いない。
だからみんなで協力して頑張ろう。"
とするとどうでしょうか。
前述のものよりもはるかに共感を得やすい表現となったことと思います。
冒頭で述べた二種類のモチベーションのうち後者は将来への希望(実現する未来への期待、成長に対する渇望)です。
その経験を通じてどんなに幸せな未来が達成されそしてその結果自分はどうなれるのか、これを明確に意識することで私たちはモチベーションをあげることができます。
先程の例では
-
先輩たちの悔しさをはらせること
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自分たちが優秀な代として認知されること
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お互いに切磋琢磨して成長できること
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来年以降ゼミの質が上がりゼミの魅力があがること
-
その努力が就職活動にも活きること
など具体的なメリットを羅列することで共感を得られるよう工夫しています。
最後に
実践的なリーダーシップの発揮の仕方をご紹介しました。
当たり前と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、意外と実践に移そうとするとめんどくさかったり上手くいかなかったりでついステップを飛ばしてしまい、そこからチームにほころびが生じたりするものです。
ぜひ以上の点を意識しながら、メンバーと密にコミュニケーションをとり、リーダーシップに磨きをかけてください。